百人一首はどんな遊び?
百人一首は、100人の歌人の和歌を1首ずつ集めたものです。この和歌を書いた札で遊ぶのが「百人一首かるた」です。
読む人が歌の上の句を読み、その歌の下の句が書かれた札を早く取った人の勝ち。
上の句を聞いて、すぐに下の句が浮かぶように覚えておくのがポイントです。お正月の遊びとしておなじみで、学校の百人一首大会でもよく遊ばれます。
百人一首で使う札
百人一首で使う札は以下の通りです。
- 読み札100枚(歌人の絵と、和歌の全部が書いてある)
- 取り札100枚(下の句だけが、ひらがなで書いてある)
和歌の前半の五・七・五を「上の句」、後半の七・七を「下の句」と言います。例えば、「秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ」が上の句、「わが衣手は 露にぬれつつ」が下の句です。
読み札は読む人が使い、取る人は取り札だけを使います。取り札には、濁点(゛)が付いていません。
例えば、「わがころもでは」は、取り札に「わかころもては」と書いてあります。
百人一首の遊び方の種類
百人一首でよく遊ばれる遊び方は、以下の通りです。
| 違い | ちらし取り | 源平戦 | 競技かるた |
|---|---|---|---|
| 人数 | 2人以上 | 2組 | 1対1 |
| 取り札 | 100枚 | 50枚ずつ | 25枚ずつ |
| 並べ方 | 真ん中に | 組の前に | 自分の前に |
| 勝ち | 多く | 先に札を | 先に札を |
初めての人は、ルールが一番簡単な「ちらし取り」から始めましょう。読み札の絵だけで遊ぶ「坊主めくり」は、歌を覚えていない小さな子どもでも楽しめます。
百人一首のルール・遊び方(ちらし取り)
基本の遊び方「ちらし取り」のルールを紹介します。
ちらし取りの勝敗
取った札が一番多い人の勝ち。
①読む人を1人決める
歌を読む人(読み手)を1人決めます。
読み手は札を取りません。取る人は、2人以上なら何人でもOKです。
②取り札を真ん中に散らす
取り札を全部、字が見えるように表向きにして、みんなの真ん中に散らして並べます。
札の向きはばらばらでOKです。取る人は札を囲んで座ります。
③読み手が上の句から読む
読み手は読み札をよく混ぜ、上から1枚ずつ、上の句から読み上げます。
上の句を読み終えたら、続けて下の句も読みます。下の句は、2回くり返して読むのが一般的です。
④読まれた歌の取り札を取る
読まれた歌の取り札を見つけたら、手で押さえて取ります。
例えば、「むらさめの」と読まれたら、「きりたちのほる あきのゆふくれ」の札を取ります。取った札は、自分の前に置いておきます。
⑤違う札を取るとお手つき
読まれた歌と違う札に触ってしまうことを「お手つき」と言います。
お手つきをした人は、次の1首を休むのが一般的です。取った札を1枚、場に戻すというルールもあります。
お手つきの罰は、地域や家庭によって違います。遊ぶ前に決めておきましょう。
⑥札がなくなったら数える
取り札がなくなったら、それぞれが取った札の枚数を数えます。
一番多く取った人の勝ちです。何回か遊ぶ時は、合計の枚数でくらべてもOKです。
百人一首を無料で遊ぶ源平戦のルール
源平戦(げんぺいせん)は、2組に分かれて取り合う遊び方です。源平合戦とも言います。
源平戦の勝敗
自分の組の前の札が、先に全部なくなった組の勝ち。
①2組に分かれて50枚ずつ並べる
2組に分かれ、取り札を50枚ずつ、自分の組の前に3段に並べます。
自分の組の前を「自陣(じじん)」、相手の組の前を「敵陣(てきじん)」と言います。
②どちらの陣の札も取れる
読まれた歌の札は、自陣にあっても敵陣にあっても取ってOKです。
自陣の札を取ると、自陣の札が1枚減ります。
③敵陣の札を取ったら1枚送る
敵陣の札を取ったら、自陣の札を1枚選んで、相手の組に送ります。
送る札を「送り札(おくりふだ)」と言います。敵陣の札を取ると、自陣の札が1枚減るのと同じになります。
④お手つきは相手から1枚もらう
お手つきをしたら、相手の組から札を1枚送ってもらいます。
お手つきをすると、自陣の札が1枚増えてしまいます。
競技かるたのルール
競技かるたは、1対1で戦う、大会で使われるルールです。全日本かるた協会の決まりをもとに、大事なところを紹介します。
競技かるたの勝敗
自陣の札が、先に全部なくなった方の勝ち。
①25枚ずつ3段に並べる
取り札100枚から25枚ずつを取り、自陣に3段に並べます。
3段は、相手に近い方から上段・中段・下段と言います。使わない残りの50枚は、場に並べません。
②並びを覚える時間は15分
読み始める前に、15分の暗記時間があります。
自陣と敵陣の札の場所を覚えます。最後の2分は、札を払う練習(素振り)をしてもOKです。
③場にない歌も読まれる
読み手は100枚の読み札から読むので、場にない歌も読まれます。
場にない歌を「空札(からふだ)」と言います。空札の時に札に触ると、お手つきです。
1首目の前には、百人一首にない「序歌(じょか)」を読みます。
④敵陣の札を取ったら1枚送る
敵陣の札を取ったら、自陣の札を1枚選んで相手に送ります。
源平戦と同じ「送り札」のルールです。自陣の札を取った時は送りません。
⑤出札のない陣に触るとお手つき
読まれた札(出札)がない方の陣の札に触ると、お手つきです。
お手つきをすると、相手から札を1枚送られます。出札がある方の陣なら、違う札に触ってもお手つきにはなりません。
お手つきをしたうえ、自陣の札を相手に取られると、2枚送られます。これを「ダブ」と言います。
2人ともお手つきをした場合(共お手)は、お手つきによる送り札はありません。
坊主めくりのルール
坊主めくりは、読み札の絵だけを使う遊び方です。歌を覚えていなくても遊べます。
坊主めくりの勝敗
最後に持っている札が一番多い人の勝ち。
①読み札を裏向きに積む
読み札をよく混ぜて、裏向きに積んで山にします。
みんなで山を囲み、順番に1枚ずつめくります。
②めくった絵で決まる
めくった札の絵が、男の人か、お坊さんか、女の人かで、することが決まります。
- 男の人(殿):その札を自分の手元に置く
- お坊さん(坊主):手元の札を全部、場に出す
- 女の人(姫):場に出ている札を全部もらう
山がなくなったら終わりです。蝉丸(せみまる)の札をめくったら1回休みなど、地域によって色々なルールがあります。
坊主めくりの詳しいルールとローカルルールは、『坊主めくりのルール・遊び方』の記事で紹介しています。
百人一首の決まり字
決まり字(きまりじ)とは、そこまで聞けばどの歌か決まる、上の句のはじめの字のことです。
決まり字まで聞けば、上の句を最後まで聞かずに札を取れます。
例えば、「む」で始まる歌は「むらさめの」だけなので、「む」と聞こえたらすぐに取れます。「あさぼらけ」で始まる歌は2首あるので、6字目まで聞かないと決まりません。
決まり字の字数ごとの歌の数は、以下の通りです。
| 決まり字 | 歌の数 | 例 |
|---|---|---|
| 1字決まり | 7首 | む・す・め・ふ・ |
| 2字決まり | 42首 | うか・うら・ |
| 3字決まり | 37首 | あきの・ |
| 4字決まり | 6首 | ちぎりき・ |
| 5字決まり | 2首 | よのなかは・ |
| 6字決まり | 6首 | あさぼらけあ・ |
1字決まりの7首は、「むすめふさほせ」と覚えるのが定番です。決まり字の一覧と覚え方は、『百人一首の覚え方と決まり字一覧』の記事をご覧ください。
競技かるたでは、読まれた歌が増えると、残りの歌の決まり字が短くなります。例えば、「あさぼらけう」が読まれたあとは、「あさぼ」まで聞けば「あさぼらけあ」に決まります。
百人一首で勝つためのコツ
百人一首で勝つためのコツを5つ紹介します。
- 1字決まりから覚える
「むすめふさほせ」の7首は、1字目で取れます。まずはこの7首を覚えましょう。
- 決まり字で取る
上の句を最後まで聞いてから探すと、遅れてしまいます。決まり字と下の句をセットで覚えるのが有効です。
- 札の場所を覚える
読み始める前に、どこにどの札があるかを覚えておくと、すぐに手が出せます。
- 同じ音で始まる札に気をつける
「あさぼらけ」のように、途中まで同じ歌はお手つきの元です。決まり字まで、よく聞いてから取りましょう。
- 読まれた歌を覚えておく
読まれた歌が増えると、残りの歌の決まり字が短くなります。早く取れる札が増えます。
当サイトの百人一首で選べる遊び方
当サイトの百人一首では、コンピューターを相手に、競技かるた・ちらし取りの2つの遊び方で対戦できます。相手なしで、取るまでの時間を計る「ひとりで練習」もあります。
コンピューターの強さは、入門・よわい・ふつう・つよい・名人の5段階です。取り札の下に決まり字を出したり、使う歌を20首ずつにしぼったりして、覚えながら遊ぶこともできます。
百人一首のよくある質問
- 百人一首は何人で遊べる?
- ちらし取りは、取る人が2人以上いれば何人でも遊べます。歌を読む人も1人いります。源平戦は2組(1組2〜3人)、競技かるたは1対1で遊びます。
- 読む人がいない時はどうする?
- 取る人が交代で読むか、読み上げのアプリや音声を使います。当サイトの『百人一首の読み上げ』を使うと、スマホやPCが読み手の代わりになります。
- 2人が同時に取ったらどうなる?
- ちらし取りでは、札に近い方(手が下にある方)の人が取るのが一般的です。競技かるたでは、その札がある陣の人が取ったことになります。
- 誰も札を見つけられない時はどうする?
- 見つかるまで、読み手が下の句をくり返して読むのが一般的です。
- 取り札に濁点がないのはなぜ?
- 昔は、かなに濁点を付けずに書いていたなごりです。例えば、「わがころもでは」は取り札に「わかころもては」と書いてあります。
- 百人一首は誰が選んだ?
- 鎌倉時代の初めに、歌人の藤原定家(ふじわらのていか)が選んだとされています。京都の嵯峨・小倉山ゆかりの歌集で、『小倉百人一首』とも呼ばれます。
- 1字決まりの覚え方は?
- 「むすめふさほせ」と覚えるのが定番です。「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」で始まる歌は1首ずつしかないので、1字目を聞いただけで取れます。












