百人一首の覚え方は決まり字から
百人一首は、100首を全部まるごと覚えなくても、かるたで取れるようになります。
決まり字と下の句をセットで覚えるのが、一番の近道です。
決まり字(きまりじ)とは、そこまで聞けばどの歌か決まる、上の句のはじめの字のことです。例えば、「む」で始まる歌は「むらさめの」だけなので、「む」と聞こえたら「きりたちのほる」の札を取れます。
取り札には下の句しか書いていないので、決まり字を聞いて下の句が浮かぶように覚えましょう。上の句を最後まで覚えるのは、その後でもOKです。
百人一首の決まり字の数
決まり字は、1字から6字まであります。字数ごとの歌の数は、以下の通りです。
| 決まり字 | 歌の数 | 例 |
|---|---|---|
| 1字決まり | 7首 | む・す・め・ふ・ |
| 2字決まり | 42首 | うか・うら・ |
| 3字決まり | 37首 | あきの・ |
| 4字決まり | 6首 | ちぎりき・ |
| 5字決まり | 2首 | よのなかは・ |
| 6字決まり | 6首 | あさぼらけあ・ |
2字決まりと3字決まりで、全体の8割近くになります。全部の決まり字は、記事の後半の決まり字一覧で紹介しています。
百人一首を覚える順番
百人一首は、決まり字の短い歌や、数の少ないまとまりから覚えると楽です。おすすめの順番を5つの手順で紹介します。
①1字決まりの7首を覚える
最初に、1字目で決まる7首を「むすめふさほせ」と覚えます。
「む」と聞いたら「きりたちのほる」のように、1字と取り札を結びつけます。この7首は、かるたで一番早く取れる札です。
②2首だけの組を覚える
同じ字で始まる歌が2首しかない「う・つ・し・も・ゆ」の10首は、「うつしもゆ」と覚えます。
例えば、「う」で始まるのは「うかりける」と「うらみわび」の2首です。2字目の「か」と「ら」で決まります。
③大山札の6首を覚える
6字目まで決まらない「あさぼらけ」「きみがため」「わたのはら」の6首を覚えます。
途中まで同じなので、6字目の違いだけ覚えればOKです。この6首を「大山札(おおやまふだ)」と言います。
④はじめの字ごとにまとめて覚える
残りの歌は、はじめの字が同じ歌をまとめて覚えます。
はじめの字ごとの歌の数は、以下の通りです。
| まとまり | はじめの字 | 歌の数 |
|---|---|---|
| 1枚札 | む・す・め・ふ・さ・ほ・せ | 7首 |
| 2枚札 | う・つ・し・も・ゆ | 10首 |
| 3枚札 | い・ち・ひ・き | 12首 |
| 4枚札 | は・や・よ・か | 16首 |
| 5枚札 | み | 5首 |
| 6枚札 | こ・た | 12首 |
| 7枚札 | お・わ | 14首 |
| 8枚札 | な | 8首 |
| 16枚札 | あ | 16首 |
「あ」で始まる歌が一番多く、16首あります。数の少ないまとまりから順に覚えていくと、迷う歌が減っていきます。
44番「あふことの」は「おうことの」と読むので、「お」の仲間です。26番「をぐらやま」も「お」の仲間です。
⑤20首ずつ練習する
覚えた歌は、20首ずつくらいに区切って、取る練習をします。
一度に100首を練習するより、少しずつ確かめる方が身につきます。学校のテストの範囲に合わせて、1〜20番のように区切るのもおすすめです。
百人一首の決まり字一覧
100首の決まり字は、字数ごとにまとめました。上の句の金色の字が決まり字です。
1字決まり(7首)
はじめの1字で決まる7首。「むすめふさほせ」と覚えます。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| む | むらさめの つゆもまだひぬ まきのはにきりたちのぼる あきのゆふぐれ | 87 |
| す | すみのえの きしによるなみ よるさへやゆめのかよひぢ ひとめよくらむ | 18 |
| め | めぐりあひて みしやそれとも わかぬまにくもがくれにし よはのつきかな | 57 |
| ふ | ふくからに あきのくさきの しをるればむべやまかぜを あらしといふらむ | 22 |
| さ | さびしさに やどをたちいでて ながむればいづこもおなじ あきのゆふぐれ | 70 |
| ほ | ほととぎす なきつるかたを ながむればただありあけの つきぞのこれる | 81 |
| せ | せをはやみ いはにせかるる たきがはのわれてもすゑに あはむとぞおもふ | 77 |
2字決まり(42首)
はじめの2字で決まる42首。2首だけが同じ字で始まる「うつしもゆ」の10首も、ここに入ります。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| あけ | あけぬれば くるるものとは しりながらなほうらめしき あさぼらけかな | 52 |
| あし | あしびきの やまどりのをの しだりをのながながしよを ひとりかもねむ | 3 |
| あひ | あひみての のちのこころに くらぶればむかしはものを おもはざりけり | 43 |
| いに | いにしへの ならのみやこの やへざくらけふここのへに にほひぬるかな | 61 |
| うか | うかりける ひとをはつせの やまおろしよはげしかれとは いのらぬものを | 74 |
| うら | うらみわび ほさぬそでだに あるものをこひにくちなむ なこそをしけれ | 65 |
| おく | おくやまに もみぢふみわけ なくしかのこゑきくときぞ あきはかなしき | 5 |
| おと | おとにきく たかしのはまの あだなみはかけじやそでの ぬれもこそすれ | 72 |
| おも | おもひわび さてもいのちは あるものをうきにたへぬは なみだなりけり | 82 |
| かく | かくとだに えやはいぶきの さしもぐささしもしらじな もゆるおもひを | 51 |
| かさ | かささぎの わたせるはしに おくしものしろきをみれば よぞふけにける | 6 |
| きり | きりぎりす なくやしもよの さむしろにころもかたしき ひとりかもねむ | 91 |
| こぬ | こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎにやくやもしほの みもこがれつつ | 97 |
| この | このたびは ぬさもとりあへず たむけやまもみぢのにしき かみのまにまに | 24 |
| こひ | こひすてふ わがなはまだき たちにけりひとしれずこそ おもひそめしか | 41 |
| これ | これやこの ゆくもかへるも わかれてはしるもしらぬも あふさかのせき | 10 |
| しの | しのぶれど いろにいでにけり わがこひはものやおもふと ひとのとふまで | 40 |
| しら | しらつゆに かぜのふきしく あきののはつらぬきとめぬ たまぞちりける | 37 |
| たか | たかさごの をのへのさくら さきにけりとやまのかすみ たたずもあらなむ | 73 |
| たき | たきのおとは たえてひさしく なりぬれどなこそながれて なほきこえけれ | 55 |
| たち | たちわかれ いなばのやまの みねにおふるまつとしきかば いまかへりこむ | 16 |
| たま | たまのをよ たえなばたえね ながらへばしのぶることの よわりもぞする | 89 |
| たれ | たれをかも しるひとにせむ たかさごのまつもむかしの ともならなくに | 34 |
| たご | たごのうらに うちいでてみれば しろたへのふじのたかねに ゆきはふりつつ | 4 |
| ちは | ちはやぶる かみよもきかず たつたがはからくれなゐに みづくくるとは | 17 |
| つき | つきみれば ちぢにものこそ かなしけれわがみひとつの あきにはあらねど | 23 |
| つく | つくばねの みねよりおつる みなのがはこひぞつもりて ふちとなりぬる | 13 |
| なつ | なつのよは まだよひながら あけぬるをくものいづこに つきやどるらむ | 36 |
| ひさ | ひさかたの ひかりのどけき はるのひにしづこころなく はなのちるらむ | 33 |
| みせ | みせばやな をじまのあまの そでだにもぬれにぞぬれし いろはかはらず | 90 |
| みち | みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑにみだれそめにし われならなくに | 14 |
| みよ | みよしのの やまのあきかぜ さよふけてふるさとさむく ころもうつなり | 94 |
| もも | ももしきや ふるきのきばの しのぶにもなほあまりある むかしなりけり | 100 |
| もろ | もろともに あはれとおもへ やまざくらはなよりほかに しるひともなし | 66 |
| やす | やすらはで ねなましものを さよふけてかたぶくまでの つきをみしかな | 59 |
| やへ | やへむぐら しげれるやどの さびしきにひとこそみえね あきはきにけり | 47 |
| ゆふ | ゆふされば かどたのいなば おとづれてあしのまろやに あきかぜぞふく | 71 |
| ゆら | ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえゆくへもしらぬ こひのみちかな | 46 |
| よも | よもすがら ものおもふころは あけやらでねやのひまさへ つれなかりけり | 85 |
| よを | よをこめて とりのそらねは はかるともよにあふさかの せきはゆるさじ | 62 |
| わび | わびぬれば いまはたおなじ なにはなるみをつくしても あはむとぞおもふ | 20 |
| をぐ | をぐらやま みねのもみぢば こころあらばいまひとたびの みゆきまたなむ | 26 |
3字決まり(37首)
はじめの3字で決まる37首。2字決まりに次いで多いまとまりです。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| あきか | あきかぜに たなびくくもの たえまよりもれいづるつきの かげのさやけさ | 79 |
| あきの | あきのたの かりほのいほの とまをあらみわがころもでは つゆにぬれつつ | 1 |
| あさぢ | あさぢふの をののしのはら しのぶれどあまりてなどか ひとのこひしき | 39 |
| あはれ | あはれとも いふべきひとは おもほえでみのいたづらに なりぬべきかな | 45 |
| あはぢ | あはぢしま かよふちどりの なくこゑにいくよねざめぬ すまのせきもり | 78 |
| あふこ | あふことの たえてしなくは なかなかにひとをもみをも うらみざらまし | 44 |
| あまつ | あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよをとめのすがた しばしとどめむ | 12 |
| あまの | あまのはら ふりさけみれば かすがなるみかさのやまに いでしつきかも | 7 |
| あらし | あらしふく みむろのやまの もみぢばはたつたのかはの にしきなりけり | 69 |
| あらざ | あらざらむ このよのほかの おもひでにいまひとたびの あふこともがな | 56 |
| ありあ | ありあけの つれなくみえし わかれよりあかつきばかり うきものはなし | 30 |
| ありま | ありまやま ゐなのささはら かぜふけばいでそよひとを わすれやはする | 58 |
| いまこ | いまこむと いひしばかりに ながつきのありあけのつきを まちいでつるかな | 21 |
| いまは | いまはただ おもひたえなむ とばかりをひとづてならで いふよしもがな | 63 |
| おほえ | おほえやま いくののみちの とほければまだふみもみず あまのはしだて | 60 |
| おほけ | おほけなく うきよのたみに おほふかなわがたつそまに すみぞめのそで | 95 |
| かぜそ | かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれはみそぎぞなつの しるしなりける | 98 |
| かぜを | かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみくだけてものを おもふころかな | 48 |
| なにし | なにしおはば あふさかやまの さねかづらひとにしられで くるよしもがな | 25 |
| ながか | ながからむ こころもしらず くろかみのみだれてけさは ものをこそおもへ | 80 |
| なげき | なげきつつ ひとりぬるよの あくるまはいかにひさしき ものとかはしる | 53 |
| なげけ | なげけとて つきやはものを おもはするかこちがほなる わがなみだかな | 86 |
| ながら | ながらへば またこのごろや しのばれむうしとみしよぞ いまはこひしき | 84 |
| はなさ | はなさそふ あらしのにはの ゆきならでふりゆくものは わがみなりけり | 96 |
| はなの | はなのいろは うつりにけりな いたづらにわがみよにふる ながめせしまに | 9 |
| はるす | はるすぎて なつきにけらし しろたへのころもほすてふ あまのかぐやま | 2 |
| はるの | はるのよの ゆめばかりなる たまくらにかひなくたたむ なこそをしけれ | 67 |
| ひとは | ひとはいさ こころもしらず ふるさとははなぞむかしの かににほひける | 35 |
| ひとも | ひともをし ひともうらめし あぢきなくよをおもふゆゑに ものおもふみは | 99 |
| みかき | みかきもり ゑじのたくひの よるはもえひるはきえつつ ものをこそおもへ | 49 |
| みかの | みかのはら わきてながるる いづみがはいつみきとてか こひしかるらむ | 27 |
| やまざ | やまざとは ふゆぞさびしさ まさりけるひとめもくさも かれぬとおもへば | 28 |
| やまが | やまがはに かぜのかけたる しがらみはながれもあへぬ もみぢなりけり | 32 |
| わすら | わすらるる みをばおもはず ちかひてしひとのいのちの をしくもあるかな | 38 |
| わすれ | わすれじの ゆくすゑまでは かたければけふをかぎりの いのちともがな | 54 |
| わがい | わがいほは みやこのたつみ しかぞすむよをうぢやまと ひとはいふなり | 8 |
| わがそ | わがそでは しほひにみえぬ おきのいしのひとこそしらね かわくまもなし | 92 |
4字決まり(6首)
はじめの4字で決まる6首。「ちぎりき・ちぎりお」のように、2首ずつ組になっています。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| こころあ | こころあてに をらばやをらむ はつしものおきまどはせる しらぎくのはな | 29 |
| こころに | こころにも あらでうきよに ながらへばこひしかるべき よはのつきかな | 68 |
| ちぎりお | ちぎりおきし させもがつゆを いのちにてあはれことしの あきもいぬめり | 75 |
| ちぎりき | ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつすゑのまつやま なみこさじとは | 42 |
| なにはえ | なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑみをつくしてや こひわたるべき | 88 |
| なにはが | なにはがた みじかきあしの ふしのまもあはでこのよを すぐしてよとや | 19 |
5字決まり(2首)
はじめの5字で決まる2首。「よのなかは」と「よのなかよ」です。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| よのなかは | よのなかは つねにもがもな なぎさこぐあまのをぶねの つなでかなしも | 93 |
| よのなかよ | よのなかよ みちこそなけれ おもひいるやまのおくにも しかぞなくなる | 83 |
6字決まり(6首)
6字目まで聞かないと決まらない6首(大山札)。「あさぼらけ」「きみがため」「わたのはら」で始まる歌が2首ずつあります。
| 決まり字 | 上の句(かな)と下の句 | 番号 |
|---|---|---|
| あさぼらけあ | あさぼらけ ありあけのつきと みるまでによしののさとに ふれるしらゆき | 31 |
| あさぼらけう | あさぼらけ うぢのかはぎり たえだえにあらはれわたる せぜのあじろぎ | 64 |
| きみがためは | きみがため はるののにいでて わかなつむわがころもでに ゆきはふりつつ | 15 |
| きみがためを | きみがため をしからざりし いのちさへながくもがなと おもひけるかな | 50 |
| わたのはらこ | わたのはら こぎいでてみれば ひさかたのくもゐにまがふ おきつしらなみ | 76 |
| わたのはらや | わたのはら やそしまかけて こぎいでぬとひとにはつげよ あまのつりぶね | 11 |
決まり字は、他の歌がまだ読まれていない時のものです。同じ字で始まる歌が先に読まれると、残った歌の決まり字は短くなります。
百人一首を覚えるコツ
百人一首を覚えるコツを6つ紹介します。
- 声に出して読む
目で読むだけより、声に出して読む方が覚えやすくなります。リズムに乗って、何度も読みましょう。
- 下の句から上の句を言う
取り札を見て、決まり字や上の句を言う練習も効果的です。かるたで取る時と同じ向きで覚えられます。
- 読み上げを聞いて覚える
耳で何度も聞くと、歌のリズムごと覚えられます。当サイトの『百人一首の読み上げ』で番号順を選ぶと、1番から順に聞けます。
- 歌の場面を思い浮かべる
「秋の田」「富士の高嶺」のように、歌の景色を思い浮かべると忘れにくくなります。
- 札を並べて取る練習をする
実際に取り札を並べて取ると、字の形で札を見つけられるようになります。
- ゲームで毎日少しずつ
当サイトの百人一首では、使う歌を20首ずつにしぼったり、苦手な歌だけを選んだりして練習できます。
百人一首の覚え方のよくある質問
- 「むすめふさほせ」とは?
- 1字決まりの7首のはじめの字を並べた覚え方です。「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」で始まる歌は1首ずつしかないので、1字目を聞いただけで取れます。
- 百人一首は全部覚えないと遊べない?
- 全部覚えていなくても遊べます。下の句が読まれるのを待って、取り札の字を探せば取れます。覚えた歌が増えるほど、早く取れるようになります。
- 決まり字は変わることがある?
- 変わります。同じ字で始まる歌が先に読まれると、残った歌の決まり字が短くなります。競技かるたでは、読まれた歌を覚えておくのが大切です。
- 上の句と下の句、どちらから覚える?
- かるたで取るためなら、決まり字(上の句のはじめ)と下の句をセットで覚えるのがおすすめです。取り札に書いてあるのは下の句なので、決まり字を聞いて下の句が浮かぶようにします。












