おいちょかぶはどんなゲーム?
おいちょかぶは、親1人と子で勝負する花札のゲームです。2枚か3枚の札の数を足して、合計の1の位が9に近い方の勝ちです。
子は、場に並んだ4枚の札から勝てそうな札を選んで、点を張ります。親は1人で、子が張った札の全部と勝負します。
8を「おいちょ」、9を「かぶ」と呼ぶことから、この名前が付きました。単に「かぶ」とも呼ばれます。
おいちょかぶで使う札
おいちょかぶで使う物は以下の通りです。
- 花札の1月~10月の札40枚(4枚ずつ)
- 点を数える物(碁石・おはじき・紙と鉛筆など)
11月(柳)と12月(桐)の札は使わないので、抜いておきます。
本来は「株札(かぶふだ)」という、おいちょかぶ専用の札で遊びます。今は花札で遊ぶことが多く、トランプでも遊べます。
おいちょかぶの札の数え方
おいちょかぶの札の数え方を紹介します。
札の数は月の数(10月は0)
おいちょかぶでは、札の絵ではなく、何月の札かだけを見ます。1月~9月の札は月の数、10月の札は0と数えます。
同じ月の4枚はどれも同じ数です。光や短冊などの札の種類は関係ありません。
合計は1の位だけを見る
2枚か3枚の数を足して、合計の1の位がその手の数になります。例えば、8月と5月の札なら8+5=13で、手の数は3です。
一番強いのは9で、一番弱いのは0です。合計が10を超えても、負けにはなりません。
数の呼び方(ブタ~カブ)
おいちょかぶでは、手の数を独特の呼び方で呼びます。よく使われる呼び方は以下の通りです。
| 数 | 呼び方 | 他の呼び方 |
|---|---|---|
| 9 | カブ | カオ |
| 8 | オイチョ | ハッポウ |
| 7 | シチケン | ナキ |
| 6 | ロッポウ | ロッポ |
| 5 | ゴケ | ゴスン |
| 4 | ヨツヤ | シスケ |
| 3 | サンタ | サンズン |
| 2 | ニゾウ | ニタコ |
| 1 | ピン | インケツ・チンケ |
| 0 | ブタ | ドボン |
呼び方は地域によって違います。
おいちょかぶのルール・遊び方
おいちょかぶのルール・遊び方を紹介します。
おいちょかぶの勝敗
親と子が1対1で手の数をくらべて、9に近い方の勝ちです。
子が勝てば、張った点と同じだけ親からもらえます。子が負けたら、張った点を親に払います。
①親を決める
山札から1枚ずつめくり、9に一番近い人が親になります。親以外の人は全員が子です。
9に近い人が2人以上いる場合は、その人たちでめくり直します。
②場札4枚と親の札を配る
親は、場に4枚の札を表向きで並べます。この4枚を「場札(ばふだ)」と言います。
続けて、親は自分の札を1枚、伏せて置きます。
この時、場札4枚は表向き、親の札1枚は伏せて配るのが決まりです。
③子は場札に点を張る
子は、勝てそうな場札を選んで点を張ります。張る場札はいくつでもOKで、同じ場札に何人で張ってもOKです。
張れる点の合計には、上限を決めておきます。この上限を「胴前(どうまえ)」と言います。
胴前は、子全員の張りの合計の上限です。例えば、胴前が50点で、子の張りの合計が50点になったら、他の子はもう張れません。
④2枚目(打ち札)を伏せて配る
親は、4枚の場札に1枚ずつ、2枚目の札を伏せて配ります。この2枚目を「打ち札(うちふだ)」と言います。
打ち札は、その場札に張った子だけが見ます。親と他の子には見せません。
誰も張っていない場札は「空き家(あきや)」と言い、打ち札を表向きで配ります。
⑤3枚目(決め札)を引くか決める
子は、2枚の合計を見て、3枚目の札を引くかを決めます。この3枚目を「決め札(きめふだ)」と言います。
引けるかどうかは、2枚の合計で決まっています。決まりは以下の通りです。
- 合計が0~3:必ず引く
- 合計が4~6:引くか選べる
- 合計が7~9:引けない
決め札は表向きで配ります。決め札を引いたあとで、4枚目を引くことはできません。
1枚の場札に2人以上の子が張っていて、意見が分かれた場合は、一番多く張った子が決めます。張った点が同じ場合は、親の右隣に近い席の子が決めます。
9月の札が2枚の場合(合計8)だけは、アラシをねらって3枚目を引けます。空き家の決め札は、次の場札に張った子が引くかを決めます。
⑥親が札をめくって勝負する
4枚の場札の決め札を配り終えたら、親の番です。親は伏せた札をめくって打ち札を1枚足し、3枚目を引くかも子と同じ決まりで決めます。
そして、親は子が張った場札の1列ずつと勝負します。子同士では勝負しません。
コンピューターが親をする時も、人が親をする時も、この決まり通りに3枚目を引きます。合計が4~6の時は、親が自分で選びます。
⑦勝った方が点をもらう
子が勝てば張った点と同じだけ親からもらい、負ければ張った点を親に払います。例えば、子が9(カブ)で親が7なら、子の勝ちです。
同じ数の場合は引き分けで、点は動きません。役で勝った場合は、2倍・3倍・5倍の点が動きます。
同じ数なら親の勝ちにするルールもあります。記事の後半で紹介しています。
⑧決めた回数で親を交代する
①~⑦をくり返し、決めた回数の勝負が終わったら親を交代します。最後に、点が一番多い人の勝ちです。
親の交代の仕方は、遊ぶ人で決めておきます。よくある決め方は以下の通りです。
- 3回・5回など、決めた回数の勝負をした時
- 親の点がなくなった時(潰れ)
- 親の手が5以下で勝負を終えた時(ゴケ下り)
おいちょかぶの役一覧
おいちょかぶの役は以下の通りです。役は数より強く、勝てば役に応じて2倍・3倍・5倍の点が動きます。
| 役 | 札 | できる人 | 点 |
|---|---|---|---|
| シッピン | 4と1の2枚 | 子だけ | 2倍 |
| クッピン | 9と1の2枚 | 親だけ | 2倍 |
| アラシ | 同じ月の3枚 | 親も子も | 3倍 |
| アラシカブ | 3月の3枚 | 親も子も | 5倍 |
役の強さの順は「アラシ > クッピン > シッピン > 数」です。
シッピンを親の役にする遊び方や、シッピン・クッピンの勝ちを倍にしない遊び方もあります。この記事では、シッピンは子だけの役で、どちらも2倍として紹介しています。
シッピン(子の4と1)
シッピンとは、子の2枚が4と1の時にできる役です。シッピンは、親の数に関係なく2倍の勝ちになります。
例えば、4月の場札に100点張り、打ち札が1月だったとします。親の合計が8でもシッピンの勝ちで、2倍の200点がもらえます。
合計は5ですが、3枚目を引くと役ではなくなります。ただし、親がクッピンかアラシの場合は、シッピンでも負けます。
名前は、4と1を「四(し)・ピン」と読むことから来ています。
クッピン(親の9と1)
クッピンとは、親の2枚が9と1の時にできる役です。クッピンができた親は、子のアラシ以外に全部2倍の勝ちです。
子のシッピンにも勝ちます。
名前は、9と1を「九(く)・ピン」と読むことから来ています。
アラシ(同じ月の3枚)
アラシとは、3枚が全部同じ月の札の時にできる役です。アラシは3倍の勝ちで、親のクッピンにも勝ちます。
中でも、3月の札3枚のアラシは合計が9になり、「アラシカブ」と呼ばれる一番強い手です(5倍)。
親と子の両方がアラシの場合は、合計の大きい方の勝ちです。
おいちょかぶのローカルルール
おいちょかぶは、地域や遊ぶ人によって決まりが違います。よく遊ばれるローカルルールを4つ紹介します。
同じ数なら親の勝ち
このローカルルールは、親と子が同じ数の場合に親の勝ちとします。子にとって、きびしい勝負になります。
シッピン・クッピンは順番通りだけ
このローカルルールは、1枚目が4(親は9)、2枚目が1の順に来た時だけ役にします。1枚目が1の場合は、役ではありません。
3枚目はいつでも選べる(関西のルール)
関西では、2枚の合計がいくつでも、3枚目を引くか選べるルールがあります。4月の札が2枚の時や、9月の札が2枚の時も、アラシをねらえます。
他の役を足す
地域によっては、シッピン・クッピン・アラシの他にも役を決めて遊びます。よく知られている役は以下の通りです。
- ノボリ:3枚が続いた数(2・3・4など)
- ゾロ:同じ月の2枚
- トイチ:10と1の2枚
最初の3つのローカルルールは、当サイトの『おいちょかぶ』の「オプションルール」で選べます。
トランプでおいちょかぶを遊ぶ時は?
おいちょかぶは、トランプでも遊べます。A~10の40枚を使い、Aを1、10を0と数えます。
J・Q・Kとジョーカーは使いません。花札の札との対応は以下の通りです。
| 花札 | トランプ | 数 |
|---|---|---|
| 1月 | A | 1 |
| 2月~9月 | 2~9 | 2~9 |
| 10月 | 10 | 0 |
ルールは花札と同じです。トランプのマークは関係なく、同じ数字が3枚揃えばアラシになります。
J・Q・Kも入れて、0と数える遊び方もあります。
おいちょかぶで勝つためのコツ
おいちょかぶで勝つためのコツを4つ紹介します。
- 場札が1か4なら多めに張る
1と4は、打ち札しだいでシッピン(2倍)になります。そのため、他の場札よりも子が得をしやすい場札です。
- 合計4は引く・6は止まる
迷った時は、合計が4ならもう1枚引き、6ならそのまま勝負するのが目安です。5は、引いても引かなくても、得はほとんど変わりません。
- 9と9はアラシをねらわない
9月の札が2枚の合計8は、十分に強い手です。アラシをねらって引くと、多くの場合は弱い手になってしまいます。
- 点は分けて張る
1枚の場札に全部張ると、負けた時に点が大きく減ります。勝てそうな場札に分けて張ると、大負けしにくくなります。
当サイトのおいちょかぶで選べる遊び方
当サイトのおいちょかぶでは、コンピューター3人と4人で対戦できます。ゲーム画面の右上の「オプションルール」で、以下を選べます。
- 人数(4人・2人)
- 勝負の回数(12回・24回・回数なし)
- 親を交代する(オン・オフ)
- 同じ数の時(引き分け・親の勝ち)
- シッピン・クッピン・アラシ(あり・なし)
- 順番通りだけ・3枚目はいつでも選べる
細かい決まり
ゲームでは、細かい所を以下のように決めています。
- 子は1人ずつ、500点か自分の持ち点まで張れる
- 親は1回ごとに順番に交代する
- 空き家の3枚目は、コンピューターが決める(合計5以下なら引く)
- 親のクッピンは、3枚目を引かずに勝負する
- 親が払いきれない時は、払える分を勝った点の割合で分ける
- 誰かの持ち点が10点より少なくなったら、そこで終わり
おいちょかぶの基本ルールでは、胴前は子全員の張りの合計の上限です。ゲームでは、張る場所を選びやすくするため、子1人ずつの上限にしています。
おいちょかぶのよくある質問
- おいちょかぶの意味は?
- 「8と9」という意味です。8を「おいちょ」、9を「かぶ」と呼び、2つを合わせて「おいちょかぶ」と言います。
- おいちょとかぶを足すといくつ?
- 8+9=17で、1の位の7(シチケン)です。強い数の8と9を足しても、おいちょかぶでは7になります。
- おいちょかぶは何人でできる?
- 親1人と子1人の2人から遊べます。3~6人くらいで遊ぶのが一般的です。
- 子は何枚の場札に張れる?
- いくつの場札に張ってもOKです。ただし、張れる点の合計は胴前(どうまえ)までです。1人が張れる場札を「1枚まで」「3枚まで」と決めて遊ぶこともあります。
- 親と子が同じ数ならどうなる?
- 引き分けが一般的で、点は動きません。同じ数なら親の勝ちにするローカルルールもあります。
- おいちょかぶに必勝法はある?
- 運の大きいゲームなので、必ず勝てる方法はありません。ただし、場札が1か4の時に張る・2枚の合計が4なら引くなど、勝ちやすくなる遊び方はあります。詳しくは、先ほど紹介したコツで解説しています。
- バカラやブラックジャックとの違いは?
- 合計の1の位で9に近い方が勝つところは、バカラと同じです。おいちょかぶでは、子が自分で張る場札を選び、3枚目を引くかも自分で決めます。ブラックジャックと違い、合計が大きくなりすぎて負けることはありません。












