ハノイの塔はどんなパズル?
ハノイの塔は、大きさの違う円盤を決まりを守りながら1枚ずつ動かすパズルです。左の棒に積んだ円盤を全部右の棒へ移したら完成です。
決まりはたった3つですが、円盤が増えるほど手数が増えていきます。最短の手数で解くには、先を読む力が必要です。
ハノイの塔で使う道具
ハノイの塔で使う道具は以下の通りです。
- 3本の棒(台に立てたもの)
- 大きさの違う円盤(3〜8枚くらい)
はじめは、全部の円盤を大きい順に左の棒へ積んでおきます。
円盤は真ん中に穴があいていて、棒に通して積み重ねます。この記事では、3本の棒を「左の棒」「真ん中の棒」「右の棒」と呼びます。
ハノイの塔のルール
ハノイの塔のルールを紹介します。
ハノイの塔のゴール
全部の円盤を同じ順番のまま右の棒へ移したら完成。
完成までの手数(円盤を動かした回数)が少ないほど上手です。それより少なくできない手数を「最短手数」と言います。
①1回に動かせるのは1枚だけ
円盤は1回に1枚ずつ動かします。
2枚以上をまとめて動かすことはできません。
②動かせるのは一番上の円盤だけ
動かせるのは、それぞれの棒の一番上にある円盤だけです。
下の円盤を先に抜き出すことはできません。
③小さい円盤の上に大きい円盤は置けない
円盤を置けるのは、空いている棒か、自分より大きい円盤の上だけです。
例えば、下の画像の左のように、大きい円盤の上に小さい円盤は置けます。右のように、小さい円盤の上に大きい円盤は置けません。
この3つの決まりを守れば、どの棒へ動かしてもOKです。真ん中の棒は、途中の置き場所として自由に使えます。
ハノイの塔の解き方
ハノイの塔は、決まった手順で動かせば、何枚でも必ず最短で解けます。少ない枚数から順に紹介します。
①3枚は7手で解ける
円盤が3枚の時、最短手数は7手です。
下の表の順に動かします。(小・中・大は円盤の大きさ)
| 手 | 動かす円盤 | 動かし方 |
|---|---|---|
| 1手目 | 小 | 左 → 右 |
| 2手目 | 中 | 左 → 真ん中 |
| 3手目 | 小 | 右 → 真ん中 |
| 4手目 | 大 | 左 → 右 |
| 5手目 | 小 | 真ん中 → 左 |
| 6手目 | 中 | 真ん中 → 右 |
| 7手目 | 小 | 左 → 右 |
3手目で、小と中が真ん中の棒にまとまります。その後、大を右の棒へ動かせるようになります。
②4枚は「3枚を2回」で解ける
4枚の時は、上の3枚を真ん中へ移し、一番大きい円盤を右へ動かし、3枚を右へ移します。
3枚を移すのは7手なので、4枚は7+1+7=15手になります。上の3枚を1つのかたまりと考えると、分かりやすいです。
③5枚以上も同じ考え方で解ける
何枚でも「上の塔を真ん中へ → 一番大きい円盤を右へ → 塔を右へ」のくり返しで解けます。
例えば、5枚なら15+1+15=31手です。このように、1枚増えるごとに「前の手数の2倍+1」手になります。
④1手目は枚数で決まる
枚数が奇数なら右の棒へ、偶数なら真ん中の棒へ、一番小さい円盤を動かします。
例えば、3枚・5枚・7枚なら右の棒へ、4枚・6枚・8枚なら真ん中の棒へ置きます。逆に置くと、どこかで遠回りになります。
⑤小さい円盤は同じ向きに回す
最短の手順では、1手おきに、一番小さい円盤を同じ向きに動かします。
奇数枚なら「左 → 右 → 真ん中 → 左…」、偶数枚なら「左 → 真ん中 → 右 → 左…」の順に回ります。
小さい円盤を動かさない手は、置ける動かし方が1つしかありません。小さい円盤を回す手と、その1つの手を交互にくり返せば、何枚でも最短で解けます。
ハノイの塔を無料で遊ぶハノイの塔の最短手数
ハノイの塔の最短手数は以下の通りです。
| 円盤の数 | 最短手数 |
|---|---|
| 1枚 | 1手 |
| 2枚 | 3手 |
| 3枚 | 7手 |
| 4枚 | 15手 |
| 5枚 | 31手 |
| 6枚 | 63手 |
| 7枚 | 127手 |
| 8枚 | 255手 |
| 9枚 | 511手 |
| 10枚 | 1023手 |
| 64枚 | 約1845京手 |
円盤がn枚の時、最短手数は「2のn乗−1」手です。
例えば、4枚なら2×2×2×2−1=15手です。1枚増えるごとに、手数は約2倍になります。
円盤の数は「段」で数えることもあります。例えば、「5段」は円盤が5枚のことで、最短手数は31手(7段なら127手)です。
公式の求め方(漸化式)と、これより少なくできない理由は『ハノイの塔の最短手数の公式』の記事で解説しています。
ハノイの塔の伝説と由来
ハノイの塔は、フランスの数学者エドゥアール・リュカが、1883年に発表したパズルです。名前の「ハノイ」は、ベトナムの首都の名前です。
このパズルには、次のような言い伝えが添えられていました。
インドの寺院で、僧侶たちが64枚の金の円盤をこの決まりで動かし続けていて、全部を移し終えた時、世界が終わる。
この話は、パズルを広めるために作られたと考えられています。64枚の最短手数は約1845京手で、1秒に1手動かしても約5845億年かかります。
ハノイの塔の変わりルール
ハノイの塔でよく遊ばれる変わりルールを2つ紹介します。
4本の棒
4本の棒とは、置き場所の棒を1本増やすルールです。左端の棒の円盤を全部右端の棒へ移したら完成です。
棒が1本増えるだけで、最短手数はぐっと減ります。最短手数は以下の通りです。
| 円盤の数 | 3本の棒 | 4本の棒 |
|---|---|---|
| 3枚 | 7手 | 5手 |
| 4枚 | 15手 | 9手 |
| 5枚 | 31手 | 13手 |
| 6枚 | 63手 | 17手 |
| 7枚 | 127手 | 25手 |
| 8枚 | 255手 | 33手 |
4本の棒の最短手数は、3本の時のような短い式では表せません。この数が最短だと証明されたのは、2014年のことです。
隣の棒だけ
隣の棒だけとは、円盤を隣の棒へしか動かせないルールです。左の棒から右の棒へは、必ず真ん中の棒を通ります。
最短手数は「3のn乗−1」手で、3枚でも26手、4枚なら80手かかります。何度も同じ円盤を往復させるので、根気が必要です。
ハノイの塔を解くコツ
3本の棒のふつうのルールで、最短で解くコツを5つ紹介します。
- 一番大きい円盤から考える
一番大きい円盤を右へ動かせるのは、他の円盤が全部真ん中の棒にある時だけです。まずは「上の円盤を全部真ん中へ」を目指しましょう。
- 1手目は枚数で決める
枚数が奇数なら右の棒へ、偶数なら真ん中の棒へ、一番小さい円盤を置きます。1手目を間違えると、どこかで遠回りになります。
- 奇数番目の手は小さい円盤
最短で解く時は、1手目・3手目・5手目…と、1手おきに一番小さい円盤を動かします。迷ったら、今が何手目かを数えましょう。
- 小さい円盤は同じ向きに回す
一番小さい円盤は、いつも同じ向きに棒を回ります。向きを変えると、手数が増えてしまいます。
- 少ない枚数から順に増やす
3枚の7手を何度か解いてから、4枚・5枚と増やしましょう。3枚の動きは、大きな塔の中で何度もくり返されます。
当サイトのハノイの塔で選べる遊び方
当サイトのハノイの塔では、円盤を3〜10枚から選べます。「4本の棒」「隣の棒だけ」のルールでも遊べます。
次の1手を矢印で教える「ヒント」と、今の並びから完成まで自動で動かす「お手本」もあります。手順を覚えたい時に使いましょう。
ハノイの塔のよくある質問
- ハノイの塔は必ず解ける?
- はい、何枚でも必ず解けます。3本の棒のふつうのルールなら、はじめから一番小さい円盤を同じ向きに回す手順で動かすと、最短の手数で解けます。
- 最短手数の公式は?
- 3本の棒なら、円盤がn枚の時は「2のn乗−1」手です。公式の求め方は『ハノイの塔の最短手数の公式』の記事で解説しています。
- 64枚だと何年かかる?
- 1秒に1手ずつ休まず動かしても、約5845億年かかります。宇宙が生まれてから今まで(約138億年)の40倍以上です。
- 棒が4本だと何手?
- 4枚なら9手です。5枚なら13手になります。詳しくは、先ほど紹介した変わりルールで解説しています。
- 真ん中の棒に移しても完成?
- 元のルールでは、別の棒へ全部移せば完成です。どちらの棒へ移しても、最短の手数は同じです。ゲームやおもちゃでは、右の棒をゴールにすることが多いです。
- 何枚から始めるのがいい?
- 初めての人は、3枚(7手)か4枚(15手)がおすすめです。慣れたら5枚から7枚に挑戦しましょう。
- プログラミングでよく使われるのはなぜ?
- 大きな問題を、1枚少ない同じ形の問題に分けて解く「再帰」の、分かりやすい例だからです。












